患者向医薬品ガイドの改訂について

こんにちは!DI営業Nです。
本日は現在PMDAで検討会が行われている、患者向医薬品ガイドについてお話したいと思います。
患者向医薬品ガイドとは?
患者向医薬品ガイドは、医療用医薬品を使用する患者さんやその家族の方々に向けて作成された情報提供資材です。
医薬品医療機器総合機構(PMDA)の指導のもと、製薬企業が作成している資材で、専門的な医薬品情報を患者さんにも理解しやすい平易な言葉で説明することで、医薬品の適正使用や重大な副作用の早期発見などに役立ててもらうために作成されているものです。
患者向医薬品ガイドの作成が望まれる医薬品(作成対象医薬品)について
全ての医療用医薬品について作成するものではなく、重篤な副作用の早期発見等を促すために、特に患者へ注意喚起すべき適正使用に関する情報等を有する、次に示す医療用医薬品について、作成が望まれるものとなっています。
- 添付文書に警告欄が設けられているもの。ただし、投与に際しての患者の選択、添付文書を熟読すること、治療経験等の医師等への警告は除く。
- 添付文書の「効能・効果に関連する使用上の注意」、「用法・用量に関連する使用上の注意」又は「重要な基本的注意」の項に、重篤な副作用回避等のために「患者に説明する」旨が記載されているもので、かつ「重大な副作用」の記載のあるもの。
- 患者に対して、特別に適正使用に関する情報提供が行われているもの。なお、診断用医薬品は対象としない。
引用元:PMDA 患者向医薬品ガイドの作成が望まれる医薬品(作成対象医薬品)について
https://www.pmda.go.jp/safety/info-services/drugs/items-information/guide-for-patients/0002.html
添付文書との違い
添付文書が医療従事者向けに作成された専門的な文書であるのに対し、患者向医薬品ガイドは患者さんが理解しやすいよう、専門用語を避け、平易な表現を用いて作成されています。
また、副作用の初期症状などをより詳しく解説し、患者さん自身が異変に気づけるよう工夫されています。
PMDAで現在検討されていること
- 現在PMDAで検討会という形で、新たな患者向医薬品ガイドのあり方や、活用方法について議論されているようです。
- 患者向医薬品ガイドの認知度が低く、認知度向上は課題一つとして挙げられています。
- 現行の患者向医薬品ガイドは特に注意喚起が必要な医薬品のみが対象で、全体の約36%(約4,200品目)が作成済みの状況のようで、全品目は網羅されていません。
- 直近のPMDAの第3回検討会では、患者向医薬品ガイドを全ての医療用医薬品に拡大する方針が示されたようですが、全品目を対象とする際にも優先順位をつけるべきとの意見もあったようです。
- 新たな患者向医薬品ガイドとして「必須版」と「詳細版」の2部構成についても議論されたようで、
必須版
必須パートは目次なしで、規定された6項目程度での内容で検討中。
詳細版
詳細版では、添付文書の項目番号に対応した情報や、より具体的な使用上の注意事項を記載することで検討中。 - 高齢者向けには紙での配布も検討すべきとの意見もあったようです。
ひでじまでの対応について
弊社では現状のサービスとして、患者向医薬品ガイド作成や改訂を行っております。
新規作成は、作成の手引きや副作用の読み替え表などを使用して弊社でドラフトを作成しております。
改訂に関しては添付文書の改訂内容を元にこちらも副作用の読み替え表などを活用し、改訂が可能です。
検討会で議論されている方針で進むと、全品目が作成対象になり、必須版と詳細版の2部構成になっていく可能性があります。
現在作成されていない約60%(約10,000品目)が新たに作成する必要が出てきますので、アウトソースを検討される製薬メーカー様も多いと思いますが、そんな時は是非弊社にご相談ください!
新たな患者向医薬品ガイドでも作成をさせていただくべく、情報収集や社内での検討を進めております!
何か気になる点やご相談がありましたら、担当営業にご連絡いただければと思います!