患者向医薬品ガイドの新様式について

こんにちは!DI営業のNです。
本日は現在業界で検討中の患者向医薬品ガイドの新たな様式についてお話させていただければと思います。
どうして新たな様式への見直しが必要なの?
7月1日に行われた第6回患者向医薬品ガイド検討会の資料によると、「患者向医薬品ガイド」は、患者さんがお薬のことを正しく理解し、重い副作用を早く見つけられるように、という目的で2006年から一部の医薬品で作成されてきました。
しかしながら、2016年と2017年の調査では、ガイドを知っていると答えた人はたったの約7%、活用している人は約4%しかいませんでした。これでは、せっかくの情報がうまく届いていないですよね。
そこで、患者さんが自分で見たい時にすぐ見ることができ、医療関係者も患者さんへの説明に活用できる、そんなガイドを目指して、さまざまな工夫が話し合われているようです。
新しい患者向医薬品ガイドのポイント
1. 見た目も内容も、もっと分かりやすく
新しいガイドは、患者さんの知りたい情報量に合わせて「必須版」と「詳細版」の2つを用意する予定です。
まずはA4サイズ1〜2枚にまとめた「必須版」の作成と普及が優先されます。
- 言葉を優しく
これまでの「高校生程度」の言葉から、「小学校高学年程度」が理解できるような、より優しい言葉遣いに変わります。難しい専門用語にはふりがなをつける工夫もされるよう検討されているようです。 - 載せる情報も厳選
薬の名前や写真、どんな薬か、使えない人や注意すべき副作用、保管方法や問い合わせ先など、患者さんが特に知りたい情報がシンプルにまとめられます。
特に副作用の項目は、症状が先に目に留まるように表形式にするなど、一目でわかる工夫が検討されています。
2. 対象となるお薬がグッと増えます
これまでは一部の医薬品が対象でしたが、今後は体外診断用医薬品などを除くすべての医療用医薬品にガイドが作られることになります。
これによって、患者向医薬品ガイドがお薬の「教科書」のように、いつでも調べられる頼れる存在になりそうです。
3. 必要な情報に、もっと簡単にアクセス
ガイドの存在を知ってもらい、使ってもらうために、アクセス方法も改善される方向です。
- 様々な方法でアクセス
薬局でもらう医薬品の説明書(薬情)にQRコードを印刷したり、PTPシートのバーコードや電子お薬手帳からアクセスしたり、色々な方法が検討されています。 - PDFからHTMLへ
今はPDF形式ですが、これからはスマートフォンなどでも見やすいHTML形式に変更する方針です。

今後のスケジュール
新しい患者向医薬品ガイドへの移行は、これから段階的に進められていきます。
- まずは、ガイドの作り方を説明する新しい手引きが作られます。
- その後、現在まだガイドがない医薬品から優先的に、新しい手引きに沿ったガイドが作られていきます。
- すでにガイドがある医薬品は、優先度を少し下げて、順次新しいガイドに更新される予定です。
- 新しく承認される医薬品については、販売開始までに新しいガイドが作られることになります。
ひでじまがお手伝いできること
この大きな変化は、製薬企業の皆さんにとって、新たなガイドを作成する作業が増えることを意味します。でも、これは患者さんの安心につながる、とても大切な一歩でもあると考えています。
弊社では、新しい手引きに合わせて「必須版」「詳細版」の患者向医薬品ガイドの制作をサポートしていく予定です。
HTML形式に変更する方針も出ていることから、メーカー様の内部で制作するのは難しい可能性も高いかと考えております。
アウトソースをご検討される際は、是非弊社の営業までお問い合わせください!
